歴史パズルで競争場面づくり
1 クロスワードパズルを使った競争場面
子供達は競争場面を好みます。授業の中で競争場面を設定するとやんちゃくんを中心に活気付くことがあります。
今回は教室でパズル教材を使った競争場面について紹介します。
三密回避型の授業にもなります。
私が教室でよく活用するパズルは、
クロスワードパズル
です。
明治図書から、拙著「クロスワードで社会科授業が楽しくなる!」を出版しています。
4年生から6年生のほぼすべての時間に対応したクロスワードパズルを107枚掲載してあります。
この本のクロスワードパズルを使って競争場面を作ってみました。
2 クリアー枚数を競う
江戸時代の学習。家光の時代から鎖国、士農工商を一通り終えたところです。
今日は3枚のクロスワードパズルに挑戦です。
と言って期待を持たせます。
次の手順でクロスワードパズルに挑戦させます。
1 学習範囲のクロスワードパズルを用意する。(今回は3枚用意)
2 各自それぞれの解答を切り取って机に入れておく。
3 教科書の学習範囲を音読させる。
4 読み終えた子から一枚目のクロスワードパズルに挑戦させる。
5 できた子は机から解答を出し自分で丸付けをする。間違っていたら修正する。
6 正しくできていたら次のクロスワードに進む。
7 これを繰り返し、3枚のパズルを行う。
8 全部できた子はノートにクロスワードパズルを貼って持ってくる。
9 合格印と順位を記入する。
早く終えた子には別課題を準備しておきます。
ちなみに私は「社会科学習用語まとめくん」向山洋一監修・師尾喜代子・他著(明治図書)を印刷しておきました。
https://www.meijitosho.co.jp/detail/17045
クロスワードパズルのクリアー枚数を競う場面設定です。
1度学習をしていれば(教科書にも全員が目を通していれば)このようなほぼ丸投げ状態でも授業になります。
時々、達成状況をチェックする。
「今、3枚目の子?2枚目の子?1枚目の子?」
と、挙手させます。
時間がたっているのにまだ1枚目という子もいます。そんな子には教科書の答えの部分に赤鉛筆でアンダーラインを引くなどしてヒントを与えていきます。
このようにしてできるところまで進ませます。
この指導では特に教師が「競争」という言葉を出さなくても大丈夫。
子ども達は、はやく終えて答えあわせをしている友達を見たり、達成状況のチェックで挙手をしているうちに自然と競争意識を持ちます。
3 学習用語の数を競う
次のページに示すようなクロスワードパズルを作成しました。(江戸時代人物クロスワード)これも同じくクロスワードパズルであるが形式が違います。
このクロスワードパズルは学習用語を書き込むのではなく、パズルの中か
ら必要な学習用語をさがし当てます。
(注…この形式のクロスワードパズルは前掲書には載せていません。)
こちらの方が子どもには簡単に取り組めるよさがあります。
こちらは枚数を競うのではなく、学習用語をいくつみつけられるかで勝負します。
次のような手順で行います。
1 たて横の言葉から人物名をさがし、鉛筆でうすくぬる。
2 人物名を下の欄に漢字で書く。
3 全部できたら持って来させる。
4 教師が順位を書き込み、ノートに貼るように指示する。
(はやく終えた子には別課題。)
ちなみに、答えは、
徳川家康 徳川家光 徳川慶喜 本居宣長 杉田玄白 高野長英
伊能忠敬 近松門左衛門 歌川広重 大塩平八郎
の10人です。